【マシンピラティスの落とし穴?】美姿勢だけで終わらせない「立位動作」への応用とは
こんにちは。染谷です。
今回はマシンピラティスだけでは、カラダは変わらないですよというテーマで解説をしていきます。
マシンピラティスは、姿勢改善や体幹強化に非常に効果的なエクササイズです。
スプリングの抵抗を利用して、筋バランスや骨格のアライメントを整えながら、安全に全身を動かせるのが魅力と言えます。
しかし、こんな疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
「ピラティスで姿勢が良くなったけど、歩き方・体型は変わらない…」
「寝てやる運動ばかりで、立っているときの身体の使い方がわからない…」
実はこの悩み、非常に本質的なものだと思います!!
なぜならマシンピラティスで得た改善は、日常動作に“転用”されなければ意味がないからです。
なぜマシンピラティスだけでは足りないのか?

ピラティスマシン(リフォーマーなど)は、仰向け・うつ伏せ・座位など、比較的「非荷重」の環境で行われます。
地面からの床反力を受けない分、筋肉の再教育や動作のパターン化には優れています。
しかし一方で、私たちの日常生活は立位と歩行の連続です。
買い物、階段昇降、通勤、掃除…そのすべてが「重力下」での身体操作で成り立っています。
つまり、マシンピラティスで獲得した姿勢や筋発火が立った状態や歩く動きの中で使えなければ、それは“机上の空論”になってしまうのです。
「動作の文脈」を変えなければ、脳は動きを転用しない

ここで重要なのが「運動学習の転移(transfer)」という概念です。
私たちの脳は、動作を「文脈(環境や姿勢)」とセットで記憶します。
寝た状態で上手にできた動きも、立った瞬間に別物と認識され、再現できなくなるのです。
だからこそ、日常に近い姿勢=立位での再学習が不可欠。
立位動作への応用:3ステップの流れ
では実際に、マシンピラティスの成果を立位へとつなげるにはどうすればよいのでしょうか?
おすすめは、以下の3ステップで段階的に動作を高めていく方法です。
① 中間姿勢での安定練習
- クワドラプト(四つ這い)
- ハーフニーリング
- ニーリングプランク など
→ 骨盤と胸郭の安定を重力下で再学習するフェーズ
② 立位でのコントロール練習
- 壁スクワット
- ヒップヒンジ
- スプリットスタンスバランス
→ 左右の荷重移動・重心感覚の育成
③ 動的な立位エクササイズ
- 片脚立位バランス
- ランジ&リーチ
- ラテラルシフト(横移動)
→ 実際の歩行や階段動作に近づけていく段階
まとめ:ピラティスの価値を「日常動作」で活かす

マシンピラティスは、感覚入力の整理や筋肉の再教育において非常に優れたツールです。
しかし、本当に大切なのはその効果を日常動作へつなげることです。
寝たまま上手に動けても、歩いているときにその恩恵を感じられなければ、本当に意味があるのか何とも言えないのではないでしょうか。
リガッツではマシンピラティスだけでなく、立位への転用を考えたバランストレーニングやウェイトトレーニングも行っていきます!
健康的なカラダ、動けるカラダを作りたいという方は、気軽にお問い合わせください。